教本ありすぎて何使っていいかわからない問題

レッスン

今日も記事を読んでいただきありがとうございます。
今回はチェロ教本についてお話したいと思います。

そもそも教本とは 

 チェロ教本とは、チェロ教則本の略で、
主にチェロを弾くための技術を磨くための練習が載っている本になります。

種類は沢山あるのですが、
「基礎教則本」という名前がつくものは基礎中の基礎を固めるための練習が入っていて、
チェロを初めて触る方や始めて間もない方はこの教則本というものを使います。
 基礎教則本が終わるとそれで終わりではなく、
今度は教則本で基礎を学んだ技術をもう少し解像度を上げて技術を向上させるために
「音階練習の教本」「ポジション移動の教本」など、
練習するカテゴリを分けた教本を使っていくこともあります。
そして最終的に行き着くのは「練習曲」。
練習曲は、ポジション移動などの細かい練習が曲の中で出てきたとして、それをどう消化させて
曲らしく演奏するか、という視点をもって取り組むものです。
分かりやすくまとめると、曲を弾くために技術だけをフォーカスするのではなく、音楽的表現も視野に入れながら練習するもの、ということもできます。
 演奏家や楽器講師は、学生時代にこの練習曲を嫌というほど取り組まされ技術を磨いて
社会に羽ばたいているのです。

教本の中身はいろいろ

このように「基礎教則本」や「音階教本」「練習曲」など、様々な教本があるわけですが、
世に出ている教本は本当に様々です。
 どういうことかというと、
基礎教則本の中でも、中身が音符だけのもの、解説がちょっと載ってるもの、言葉としての解説が充実しており、模範演奏のリンクが載っているもの、
など、様々な特色をもつ教本がありふれているのです。

 基本的に指導者いる場合は指導者が解説しながらレッスンを受けていくと思います。
解説してくれるならば、音符だけ載ってる教本を選んでもいいと思うんですが、
独学だったり、レッスンを受けていても自分で次々と予習をしていきたい場合
文字の解説がないと
「これはどういう練習なのか」
という目的が把握できずに終わってしまいます。

練習というのは必ず目的があります。
その目的を理解できないまま取り組んでも習得率が下がってしまうのです。

学生時代に数学の問題を解いたりするときも、
基礎問題なら「この公式を使って解いてください」「この公式を覚えるために」
など、「公式を使う」という目的を持って問題を解いて基礎問題をいくつも解いて
応用問題に進んだりしませんでしたか?
これと一緒で、チェロの練習も目的を持って練習するだけで技術の習得がしやすく、
曲に取り組んでいても、あの練習がここに活きるという考えになるのです。 

 ただ、音階教本や練習曲は、基礎教則本を終えたレベルの方が取り組むことが多いからなのか、
文字の解説が無いものが多いです。
不親切と思うかもしれませんが、ある程度弾けるようになってくると
自分で目的を考えることも必要になっていきます。
 我々のような専門教育を受けた立場であれば、これはこういう練習させたいんだろうな、
という意図や目的を予測することができますが、
指導者に見てもらっているアマチュアさんなどは
目的を予測できたとしてもそれが正解かどうか不安になることもあるでしょう。
その場合は指導者の方に確認をとるのもいいかもしれません。
自分で考え行き着いた結論がたとえ間違っていたとしても、
考えたプロセスや時間は決して無駄にはならないので、積極的に考えていくと良いと思います。

選び方の目安

では教則本を選ぶにあたり、じゃあどうしたらいいのか。
まずは貴方のの状況把握です。
貴方が指導者に見てもらっているのであれば
・指導者の薦める教則本
独学ならば
・文字の解説が多い教則本
にまず分かれると思います。
そこから習い始めたばかりなら基礎教則本、
ある程度弾けて音階が苦手なら音階教本、ポジション移動が苦手ならポジション移動の教本
など、貴方がチェロを弾いていて、
「これがいつもうまくいかない」
と、悩みの種になっているものに特化した教本を選ぶと良いです。

解説が少なく英語で書かれていますが、ポジション移動の教本であれば、
フォイヤール著デイリーエクササイズ
がおすすめです。
1ポジションから2ポジションなど、ポジションを細かく分けて練習もできますし
音階や右手の移弦の練習など、多岐にわたる練習が載っています。
難点をあげるとしたら、音符の大きさが少し小さいことです。
 これは基礎教則本が終わったあたりの生徒さんに
ポジション移動メインで取り組んでもらっています。
地味な練習ばかりですが、確実に上達しています。
シフティング時の力みや音程の取り方の改善が見られました。

基礎教則本で文字解説が多い教則本を選ぶなら、
文字解説が多い教本を検索すると良いと思います。
ただ、困るのは文字解説が多いと言ったって、人によって感じ方は違います。
しかもネットで見てたら中身がわからないことが多い。
ということで、
文字の解説が多い教則本で私自身が良いなと思っている基礎教則本を紹介します。
(あくまで私の所見です)

マーティン・スタンツェライト著(竹内千寿訳)

24 lessons 芸術的チェロ演奏のための実践的メソッド Vol.1

です。
これは2巻まであって、合計で24レッスンというカテゴリに分けて練習することができる教本です。
vol.1は12レッスンまでで、私自身もレッスンで取り扱っている教本です。
本当に文字の解説が多いので練習の目的がはっきりしてとても扱いやすいです。
また、ポジションの図解も載っているため、ポジションの把握もしやすい。
技術的なことは感覚が多いですが、その感覚もできるだけ言語化しているので想像もつきやすい。
 私自身、とても使いやすいなと思っていますが、わりと早い段階で右手の少し難しい技術を
勉強するカテゴリが出てくるので、それには驚きました。
 ただ、左手ばかり練習していても、音を出すのは右手なので右手のトレーニングは必須です。
いずれやらなければならないなら、早く出しておくかという考えも著者の中にはあったのではないかなと推測しています。 

終わりに

 世に多く存在する教本。
チェロの教本といえばこれ!なんていうものもありますが、合う合わないは人それぞれです。
人それぞれや目的に合った教本を選ぶことによって、
練習の取り組みやすさやモチベーションは激的に変わります。

私自身、初めてチェロを触った時の教本は師事した先生が作った教本でした。
先生の理論が詰まった文字解説の多い教本でしたが、
あまり一般的に使いたくても使える場面が少なく感じたため、私が指導を始めた時は
ありきたりな、音符しか書いていない教本を選んで使っていました。
私自身が解説をすればいい、と思っていましたが
生徒さんはそれぞれ目的を持ってチェロを始めます。
私がレッスンで解説すればいい、というだけでは
時間的に間に合わないことだってあるわけです。
それに気が付いてから、教本選びは大事だなと痛感しました。
しかも、教本の中身次第では生徒さんのモチベーションに影響までしてしまう。
そりゃ無限に音符ばっかり書いてあったら先が見えなくてモチベーション下がっちゃいますよね。
教本を変えてから、今通ってくださる生徒さんに以前使っていた教本の中身を見せたら
「うわ、やりたくない」
「これやってたら一生目標の曲弾けないだろうから無理!」
と、わかりやすい拒否反応を示してくれました(笑)

細く長く続けるために、モチベーションを下げないために
取り組みやすい教本を探し続けていくことも講師の仕事だと思いました。
気づかせてくださった生徒さんに感謝してもしきれないですね。
いつでも勉強です。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
教本について悩んでいる方、練習の仕方がわからないなど
困ったことがあればお気軽にご相談くださいね!

☆チェロ教室-結-☆
公式LINE
公式HPお問合せ

コメント

タイトルとURLをコピーしました